矛盾

最近、池の水を抜いて外来種を駆除する動画をよく見ます。

もっとも、水を抜くのは外来種を駆除するためではなく、池のかいぼりが目的なんですがね。

池というのは、定期的に水を抜いてやらないとヘドロが溜まって水が濁り、貯水量も減ってしまうということで、古くからかいぼりは行われてきたのだそうです。

こういった動画、最初はYouTubeにリコメンドされたので見てたのですが、これが結構面白い。

ブルーギルやブラックバスを投網で一網打尽にしたり、ミシシッピアカミミガメやアメリカザリガニをタモ網で捕まえたり。ウシガエルを1000匹捕まえる、なんてのもあったなあ。

さらに、捕まえたブラックバスやザリガニを料理して食べるなど、派生する動画は非常に多くあります。

これがね、意外や意外。これらの外来種たち、美味しそうなんですよ。ブラックバスなんか、脂がのりまくってて、上質な白身魚のようでした。

それはともかく、これらの動画を見ていると、心無い釣り人によって放されたブラックバスやブルーギルが池の生態系をめちゃくちゃにしてしまっていることが分かります。

池にはブラックバスやブルーギルが溢れ、在来種の魚や甲殻類、水生昆虫などがほとんど姿を消してしまっているのです。

我が家の近くにも公園の池があるのですが、この10年ほどで飛んでいるトンボの数が減少したように感じます。

ブラックバスなどはヤゴなどの水生昆虫も捕食するとのことで、トンボなどの数が減っているのもそのせいなのかもしれません。

またそれとともに、この数年は初夏に飛来するツバメの数も減ったと感じます。

池の周りにいるべき虫たちが減ってしまったからなのでは?

自然は生態系によってつながっているので、こういった外来種の侵略がこれまで我々が当たり前だと考えていたものを壊していく、ということを見せつけられたのではないかと思います。

それもこれもSNSが発達したからこその問題意識なのでしょう。

SNSによって皆が注目しなかった矛盾に光が当てられてきているのです。

SNSのお陰で、最近は他にもいろいろな矛盾が吹き出してきていますね。

日本社会の中で長年巣くっていた理不尽や不合理などが白日の下にさらされることが多くなったように感じます。

フジテレビの企業統治なんかもまさにそう。日枝氏が40年以上にわたって企業を牛耳ってきたなんて、上場企業では考えられないことですよ。

それに付随して、記者会見における記者たちの暴言など、見ていて怒りすら感じるアホさ加減も見られました。

これまで、不祥事などで記者会見を開いてきた人たちも、このような理不尽な吊し上げに悔し涙を流してきたのでしょう。

斎藤県知事もそうだったですね。いや、これは現在進行形でした。かなりの暴言を吐かれているようです。

こうやって見ると、自分が正義だと気取って上の立場から物を言ってくる人たちって、どうしようもなく腐敗していくものなんでしょうね。

SNSの普及で、こういったものが我々の目に見えるようになったのです。

巨悪は眠らせない、なんてかっこいいこと言ってた組織がありましたが、今じゃ自分も腐ってるし。SNSがその役割を代替し始めているのかもしれませんよ。

会社経営においても同様のことが起こりえます。

一社員に理不尽を押し付け、蓋をしてきたこれまでの経営ではSNSによって大きなしっぺ返しを喰らうことになる。

経営者も自身をしっかりと律しなければいけませんね。

秩父で山に登るIT経営者より