老いの科学

先日、早稲田駅伝に出場しました。

たぶん、早稲田大学OB会が主宰する駅伝だと思うのですが、なかなか大規模な大会でした。

場所は国立競技場。

一選手として国立競技場のグラウンドを走る機会などなかなかないので、本当にワクワクしながらの参加となりました。

出場チームの中には、現役の早稲田大学体育会なども含まれており、老若男女様々な方々が参加されていました。

特に、体育会チームは自分たちが普段着ているユニフォームを使っての出場で、仮装大会のような楽しさも加わって華やかでしたね。水球部、寒空の下、海パン一丁で走ってたし…

私が一緒に出場したのは、山や野球で遊んでいるいつもの面々。いわゆる昭和のおじさんたちです。

約1.4キロの周回コースを16周するレースに我々は7人で挑戦するため、一人2,3周ずつ走ることになります。

昭和。辛抱するのは慣れているとはいえ、体力を考えて1周ずつ交代で走ることにしました。

総勢100人くらいの集団が一斉にスタートします。

トップバッターは私。

まず、若い人やはしゃぐ人達がスタートダッシュしていきました。
私はと言えば、スタートが集団の真ん中あたりにつけていたため、身動きが取れず、ゆっくり目のスタートとなりました。

そうはいっても、普段からそこそこ走っていて心はアスリートですから、集団が長くなったら前を抜いて行こうと思っていました。

実際、スタートダッシュで力を浪費した若者を何人も追い抜いていくことができました。
「若いやつらはペース配分も考えず、アホだな」、なんて思いながら観客ゾーンまで戻ってきたのですが、その時、考えられないことが。

ゼイゼイ言いながら走っていた若者が、競技場のメインストレートまで戻ってきたら、凄まじいスピードでまた私を追い越していくのです。

ほぼ限界で走っていた私は、呆然とする他はありませんでした…。

考えてみると、人の最大心拍数は年齢とともに1拍ずつ下がっていきます。一般的には、220-年齢が最大心拍数と言われています。

そうすると、わたしの最大心拍数が172。一方、学生さんの最大心拍数は200。

だいたい、最大心拍数の90%を超えると疲労感が凄まじく、長時間の行動が出来なくなるのですが、私は155拍でいっぱいいっぱいということになります。

一方、学生さんにとっては155拍など最大心拍数の78%程度。健康維持に最適な気持ちの良い有酸素運動レベルの疲労感ということになるのです。

勝てるわけねえ!

同じ土俵で勝負しようとした、わたくし昭和がアホでした。

そういえば、ちょっと前、高校生の息子と公園の周りを一緒に走ったのですが、あっという間に置いてけ堀にされました。

幸い、彼は2キロほどで全力を出し切ってしまい、そこでリタイヤしてました。私はと言えば、10キロまでペースを守って走り切りました。

短距離では勝てなくても、長距離では勝つ!
これが昭和のおじさんの生きる道。

そう、長期で勝つのだ。
会社経営でも、この路線で頑張るぞ!

秩父で山に登るIT経営者より