山登り
事前準備から登山後の日常まで、登山は人生の縮図です。
3年前に初めて登山を経験してから、私はその魅力の虜になりました。
きっかけは娘の学校のPTAの集まり。PTA会長が山男で、何度か飲みニケーションを重ねた後、山登りに誘われたのでした。
正直なところ、軽いランニングが日課であることから、そんな苦労なく登れるだろうと高をくくっていました。
それがどうして、もうほんとにキツかった!
一緒に登ったグループの方々は軽口など叩きながらスイスイと登っていきますが、私は息が上がってしまい、ただ付いて行くので精一杯でした。
さぞかし私は無口な男だったことだろうと思います。
さらに、当日はあいにくの雨。眺望もなく、足元は泥だらけ。散々なスタートでした。
思い起こせば理由は二つ。せっかく買った装備がもったいない、というケチ心と、他のおじさんに負けたままは嫌だ、という小さなプライドだった、と。
山登りの装備は結構高いんですよね。レインウェアや登山靴、ザックなど、しっかり用意すると10万円はかかります。
もちろん、初回はなるべく家にある装備などを代用して、例えばランニングウェアを利用したり、子供のリュックサックを借りたりなど、初期費用は抑え目にしました。
でも、そこそこ、かかったんですよ!
また、同行したおじさんたち、私よりも年上の方ばかり。体力ない自分が情けない。
せっかく買った装備がもったいないし、おじさんたちに負けたくない!
振り返ってみると、なんとも小さな理由で続いたものです。
私はケチで小さい男なのか?
いや、ちがう!
物を大事にしているだけだ!
小さい男とは、現状を受け入れず、逃げる男を言うのだ!私は逃げない。逃げずに立ち向かったのだから、小さくなんてない!(心の叫び)
Anyway、登山では非常に多くのことに気付かされます。人生に通じるところがあると思っています。
登山中、登っている最中は先が見通せません。
やっと急坂を登り終えたと思ったら、さらに長く険しい急坂が待ち構えていることがあります。
登り続けて山頂が近いと思ったら、一旦大きく谷を下り、また登らなければならない、なんてこともあります。
人生でも、目標に向かって頑張っている最中は、自分の立ち位置が分からなくなり、迷うことがあります。そんな時はあわてず騒がず、一歩一歩進むしかない。
下界から見上げる頂上はとんでもなく遠いところにあります。
一歩ずつ進んでいくしか、山頂に近づくことはできません。
でも、一歩ずつ進んでいけば、時間はかかっても頂上に到着することはできる、そんなことに気づかせてくれます。
人生も経営も、目標までの道のりは長く険しい。でも、一歩ずつ進んでいきましょう。必ず頂上に着きます。
頂上で食べるラーメンは、格別の美味さですから。
秩父で山に登るIT経営者より