プライベート環境で手軽に使えるリモートツールに関するいくつかの感想

1.はじめに

はじめまして 新人のS.Tです。

2020年以降、多数の企業でリモートデスクトップを用いて遠隔地からPCを操作する機会が増えました。
特に筆者はこの時期にちょうど家の人間の介護のために実家に帰る等で家を空ける機会が増え、そのたびに自宅のPCを操作できず置物になってしまう機会も増えました。
(せっかくそこそこのスペックを購入したのに・・・・)

そこで遠隔地からファイルを操作する方法に目をつけ、いくつか試したのでその使用感などを主観と偏見でレポートしたいと思います。

2.過去に使用した手法

  • NAS
  • IIS
  • Windowsリモートデスクトップ
  • MoonLight+NvidiaShield

3.NAS

筆者の家に昔からあるもの。

実はSkypeで友人間と通話している際にファイル送信制限(300MBまでのファイルのみ送信可能だったはず・・・)を食らって、代替案として購入したものになります。

ものとしてはI-Odataの[HDL2-A](絶版)

使用感としては、<当時は>専用ソフトも安定して動き、それをインストールすることでポート解放などの特別な操作をすることなくファイルの送受信が可能でした。NAS内の管理ソフト内にユーザを個別に登録でき、ホワイトリスト・ブラックリストを作成できることからまぁまぁセキュリティも高かったように感じます。

・・・前述に<当時は>と書いている理由としては、時代の変化からか専用ソフトが動作しなくなったため。
現在はffftpなどのフリーソフトを使っているが、UIがシンプルすぎて少し不満ではあります。(フリーソフトだから我慢・・・)

4.IIS

業務で構築した復習がてらに自宅のPCに構築をしました。

この辺から、過去にOSを変にこだわってWindows7 Enterpriseとかwindows10 proとかにしていた自分に感謝し始めます。(笑)
構築自体は意外と手間で、共有ドライブの指定・ポートの指定と解放・ホワイトリストユーザの作成・共有フォルダに設定・証明書の発行etc…
少しでも変な設定になってると接続が途切れるしセキュリティもポート指定やホワイトリストを作成しているとはいえなかなかに不安ではありました。

また、IISを運用していたタイミングで先代のPC(win7君)がお釈迦に・・・(泣)

新規購入を余儀なくされ、Windows10 proに移行することになりました。
もちろんIISも環境移行をする必要があったのですが、そこはマイクロソフトの公式移行ツールで簡単にできました。
(なぜか更新が止まっているみたいですね・・・なんでや・・・)

使用感としてはffftpのようなフリーソフトを用いることで何とか使えるかなーといった感じでした。

5.WindowsRDP

IISだけでもファイルのやり取りはできたのですが、いちいちローカルにダウンロードして、使い終わったらアップロードないしは破棄・・・という一連の動作が嫌になり、ついにリモートデスクトップに手を出しました。

Windows(無料版ではない)の標準機能だけあって、サーバ側の導入もクライアント側の設定も非常に楽。ファイアウォール周りのホワイトリスト作成もIISを触っていた身としてはわかりやすい印象でした。
侵入できるアカウントの制限も行えて個人的にはマスト・・・・だと思っていたのですが、2つほど個人的な問題を抱えていました。

  • 1.IISの頃からそうだったのですが、マンションからのアクセスが難しい(IPアドレスの固定化が基本出来ないため)
  • 2.相対マウスが使えない

1の方は調べればまだやりようはあったのかもですが、2の方は制御ファイルを作ったとしても解決しない問題のようで(ネットで調べた限りは、ユーザ側で何とかしようとするには限界があるのだそう)
2だけ何とか解決できないか・・・と思っていました。
あと、たびたびイントラネットであっても動作が重くなったりしました。

6.MoonLight+NvidiaShield

現状の個人的ニーズに一番マッチしたのがこの方法でした。

そもそもNvidiaのShieldという機能自体が、ゲームのリモートプレイに特化したものというだけあり、動作は非常に高速。
WindowsRDPと違い、相対マウス対応なので3Dモデリングソフト(やゲーム)の動きもストレスなく行えます。
MoonLightもオープンソースなので費用は(Nvidiaのグラフィックボードを導入していれば)無料同然で使えるところも好印象です。

ただし、イントラネットだけで使うならあまり気になりませんが、外で使うといった場合、かなりの量のポートを開放する必要があり、そのくせにユーザ認証がPINコードのみなことに加え肝心のポート番号はサーバ側で設定変更が不可能なことは非常に不安が残ります。(これはShieldの機能拡張に期待です)

7.おわりに

現状、Moonlightを使って遠隔地からファイル操作を行っていたりします。
ですが、不安点も多いので何か別の手段を思いつく、ないしはツールが出てきたら試してみようと思います。

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